第1節 施策推進の基本的な考え方

 4年間の重点的な政策・施策の推進に当たっては、県民や市町村等と力を合わせて進めるとともに、他都道府県などとの連携・協働を図ることが必要です。
 また、県政をより着実かつ効果的に運営するため、男女共同参画の視点を取り入れることや、行政サービスにICT(情報通信技術)などを利活用することが求められています。
 さらに、こうした視点に立ち、地域の抱える課題をそれぞれの実情に即して解決できるよう、地方自らが自主性・自立性を高めることが必要であり、地方分権を一層進めていかなければなりません。

➊チームスピリットの発揮

 県民・市民活動団体・企業・大学など県内の多様な主体は、本県の活力の源です。

 これらが持つそれぞれの「強み」や「特性」を組み合わせることにより、県や地域の課題の解決を図り、活力あふれ、日本をリードする千葉をつくるとともに、公共サービス水準の向上や行政コストの削減を図ることが期待されています。

 このため、県では多様な主体と連携・協働してチームスピリットを発揮し、防災、地域づくり、教育など各分野の政策・施策を推進していきます。

 また、東日本大震災の発生を契機に、県民が改めて絆を深め、知恵を出し合いながら、互いに支え合う社会を再構築していくことの必要性が再認識されています。

 このため、県民自らがボランティアとして地域の活動に参加することを促進するとともに、地縁団体や市民活動団体、学校、企業、経済団体など地域に関わる様々な主体が連携・協働して地域課題の解決や地域経済の活性化に取り組む仕組みづくりを推進します。

 さらに、地域の課題解決や地域経済の活性化のために大学や研究機関が保有する知的資源が果たす役割は大きいため、県内の大学などと県民・企業・行政等との連携・協働を推進します。

➋地方分権の推進

 地域が抱える課題が多様化・複雑化する中、個性豊かで活力に満ちた地域社会を構築し、地域の実情に応じた課題解決を図るための基盤となる地方分権改革の推進が強く求められています。

 この地方分権改革を実のある改革とするためには、国と地方の関係を大胆に見直すとともに、国が持つ事務・権限や税財源を地方自治体へ一体的に移譲し、地方の自主性・自立性を高めていく必要があります。

 県では、国に対して地域の実情に合わせた住民サービスの向上につなげるため、事務・権限と税財源の一体的な移譲や地方の創意工夫を可能とする制度改正などを進めるよう、積極的に提言・要望していくとともに、全国知事会など様々な機会を通じて主張していきます。

 また、地方の発意で地域の課題を解決する「提案募集方式」を通じて国に提案し、必要な制度の改正や運用改善など、地方分権改革の推進に取り組むとともに、国と地方又は地方間の新たな役割分担や協働の理念を踏まえた意識改革などを図っていきます。

 さらに、地方分権改革の内容、効果やその成果について、県民の理解を深めるための取組を進めます。

➌市町村の自主性・自立性の向上と連携強化

 住民に最も身近な市町村は、人口減少の克服や持続可能な地域社会の確立に向け、多様化・複雑化している住民ニーズを迅速かつ的確に捉え、地域の特性や実情に応じた住民サービスを提供するとともに、分権型社会の主役として、地域住民と協働して政策を形成し、実行していくことが重要となっています。

 また、県と市町村は分権型社会を共に担っていく自治体として、対等な関係の下で、これまで以上に協力し、積極的に連携を図ることが必要となっています。

 そこで、各市町村の意向を十分踏まえながら、市町村の自主性・自立性の向上や住民から信頼の得られる自治体経営に向け、条例に基づく権限移譲の推進や市町村振興資金の貸付けを行い、市町村の政策立案能力の向上や行財政体制の強化への支援・協力を行います。

 さらに、自主的な市町村合併や広域連携への取組に対し総合的な支援を進め、住民福祉の向上を図るとともに、市町村の自立性を高めていきます。

 また、市町村職員と県職員や様々な主体との交流を図るとともに、全庁横断的な体制により、市町村への支援を総合的、効果的に進めます。

➍自治体間の広域的な連携

 多様化する県民ニーズや社会・経済情勢の変化を的確に把握し、柔軟かつ効率的な県政運営を行うためには、本県自らの取組を進めるだけではなく、国等に対して、各種の要望や働きかけを行っていくことも重要です。

 規制緩和や制度改正、支援など、多くの自治体と連携して働きかけを行うことが効果的と思われる案件について、全国知事会や関東地方知事会などを通じて広域的な連携を図り、要望活動等を展開します。

 また、本県を含む首都圏は、人口の集中や諸機能の集積による都市化の進展により、環境問題や防災・危機管理対策など、広域的な対応が求められる様々な課題について、九都県市首脳会議などを通じて、近隣都県と共同・協調して取り組むべき方策を検討するとともに、解決に向けた取組を進めます。

広域的な課題をテーマとした意見交換
九都県市首脳会議

➎男女共同参画の推進

 少子高齢化が急速に進展し、社会・経済情勢が大きく変化する中で、活力ある社会を維持していくためには、男女が互いにその人権を尊重しつつ、共に責任も分かち合い、男性も女性も個性と能力を十分に発揮することができる社会づくりを進めることが必要です。

 また、労働力人口が減少していく中で、更なる地域社会の活性化を図るためには、意欲と能力を持った女性が積極的に社会で活躍できる環境づくりを進めることが重要です。

 このため、平成28年3月に策定された「第4次千葉県男女共同参画計画」に沿って、様々な分野、あらゆる年代層に男女共同参画についての理解の浸透を図るため、男女共同参画センターを拠点とし、市町村や民間団体などと連携・協力しながら、広報・啓発の充実に取り組むとともに、女性人材の育成・支援、子育て支援、多様な働き方の促進などの取組を進めていきます。

 また、県の様々な分野の施策に男女共同参画の視点を反映させるため、県の審議会等における女性委員比率40%を目標にするなど、政策・方針決定過程への女性の参画を促進します。

➏ICT、IoT、AIなどの利活用

 現在、ICTは、私たちの生活に必要不可欠なものとなっていますが、行政サービスなどでは県民の多くがその利便性を感じるまでには至っておらず、さらに不正アクセスや情報の詐取、ネット詐欺などに不安を感じている人も少なくありません。また、近年著しく技術開発が進むIoTやAI(人工知能)については、経済の発展や社会課題の解決に向けた利活用を積極的に進めていく必要があります。

 そこで、インターネットによる情報提供や電子申請などICTの活用を拡充するとともに、マイナンバー制度を活用した申請書類の省略など、県民の利便性の一層の向上を図ります。また、情報セキュリティ対策の見直しや強化に取り組み、安全なサービスの提供に努めるとともに、他の自治体や企業などと協働し、職員・社員のICTリテラシー向上や担い手となる人材の育成・確保、使いやすい情報通信機器の提供などに取り組みます。

 また、ソーシャルメディアの普及により、情報の閲覧者が同時に情報の発信者となり、様々な情報を流通させていることから、県においても、災害時における現場の状況把握や、県民の意見募集などにおいて、ソーシャルメディアの効果的な活用を図ります。

 さらに、経済の発展や社会課題の解決に向けて、製造業や農業などの産業分野や、医療、介護、交通など生活に身近な分野でのIoTやAIなどの先端技術の活用について検討を進めるとともに、これらの利活用が進む環境づくりに努めます。

 これらに加え、県や市町村が保有する行政情報を、大学や企業、NPOなどの多様な主体が社会課題の解決や新たなサービスの創出に利活用できるよう、個人情報の保護等に十分配慮しつつ、二次利用可能な形でオープンデータ化していきます。

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