②循環型社会の構築


【目標】廃棄物の減量化や再資源化を推進し、「もの」を大切にする社会を築きます。
産業廃棄物の適正処理に向けた取組を推進します。

■現状と課題

 県民や事業者、国、県、市町村等の取組により、廃棄物の減量化が図られ、廃棄物の排出量は減少傾向にありますが、本県の廃棄物処理を取り巻く現状を見ると、一般廃棄物、産業廃棄物ともに解決しなければならない課題があります。

 一般廃棄物について、県民一人が1日に排出する家庭系ごみの量は減少傾向で推移しているものの近年減少幅が縮小しており、一層の減量化、再資源化に向けた取組が必要です。特に、3Rの中でも環境への負荷を低減する効果の高い2R(リデュース・リユース)を重点的に推進していく必要があります。

 一方、産業廃棄物については、事業者による排出抑制の取組が進められてきたことにより、排出量は減少しましたが、2020年東京オリンピック・パラリンピックの開催が予定されているほか、高度経済成長期に集中的に整備された公共インフラ等の老朽化が進んでおり、経済動向や施設更新による排出量の増加が懸念されます。最終処分場用地の確保は依然として困難な状況にあることから、引き続き排出抑制、再資源化を促進し、最終処分量を減らす必要があります。

 また、平成27年度の産業廃棄物の不法投棄量は、1,149トンと平成11年度をピークに減少傾向にあるものの、小規模でゲリラ的な不法投棄は依然として後を絶たないことから、不適正処理の未然防止に向けて引き続き監視体制を強化する必要があります。

 建設残土についても、オリンピック関連工事などにより、発生量が増加し、その多くが県内に持ち込まれることが懸念されることから、無許可での埋立てなど不適正な埋立ての防止に向けて引き続き監視体制を強化する必要があります。

 さらに、自動車リサイクル法など各種法令に違反した行為が行われている、いわゆる不法ヤードを解消し、県民の安全・安心な生活の確保を図る必要があります。また、電気電子機器等のスクラップ(雑品スクラップ)等が、不適正に保管・処分されることにより、火災の発生や鉛等の有害物質の漏出等が発生しており、一定の管理が求められています。

 持続可能な循環型社会を構築するためには、低炭素・循環型の資源利用の観点に配慮しつつ、廃棄物の発生抑制及び適正な循環的利用を推進していかなければなりません。

 そのほか、水道及び工業用水道の浄水場において、浄水処理の工程で生ずる浄水発生土については、現在セメント原料等として再資源化しており、今後も資源リサイクルを推進していく必要があります。

■取組の基本方向

 循環型社会の構築に向けて、廃棄物の発生を抑制し、次に、廃棄物になったものについては環境への負荷の低減に配慮しつつ、できる限り再使用、再生利用及び熱回収といった適正な循環的利用を、県民、事業者、国、県、市町村等で協力して推進します。

 3Rに努めても、なお発生する廃棄物については、事業者に対し適正な処理の指導を徹底するなどの取組を推進します。

 さらに、産業廃棄物の不法投棄を根絶するため、県民や市町村などとの連携による監視や取締りの強化に努めます。

 再生土を使用した埋立て等においては、土壌汚染や災害の未然防止のための必要な規制や指導をします。

 建設残土については、不適正な埋立てを防止するため、市町村などとの連携による監視や指導の強化に努めます。

 また、これまでに把握したヤードの実態を踏まえ、警察と密に連携しながら、不法ヤードの一掃を目指します。

 上水道及び工業用水道の浄水場において、浄水処理の工程で生ずる浄水発生土について、セメント原料等として再資源化を適切に推進します。

資源の適正な循環的利用のイメージ

■主な取組

1 資源循環の基盤となる産業づくり

 限りある資源を有効に繰り返し利用する循環型社会の構築に向けて、溶融スラグなど各種リサイクル製品の利用促進を図ります。

 また、廃棄物を多量に排出する事業者に対しては、発生抑制や再資源化に努めるよう指導を徹底するとともに、廃棄物処理業者等に対して、リサイクルに関する先進的な技術の普及促進に取り組みます。

 さらに、様々な産業から排出される、家畜排せつ物、食品残さ、林地残材等の多様なバイオマスについて、資源として一層の利活用を推進します。

・溶融スラグ等再生資材の利用促進

・先進的なリサイクル技術の普及促進

・事業系一般廃棄物の削減促進

・バイオマスの利活用の推進

木質バイオマスの利活用

 

2 3Rを推進するためのライフスタイルづくり

 3Rを推進するため、県民一人ひとりが資源循環型のライフスタイル(ちばエコスタイル)へと転換することを目指し、レジ袋や食べ残しなどの食品ごみ、使い捨て容器の削減など、日常生活でできる多様な3R行動の実践を提案していきます。そのため、県民自らが資源循環型のライフスタイルについて考え、転換する機会となる環境学習を推進します。

・「ちばレジ袋削減エコスタイル」の推進

・「ちば食べきりエコスタイル」の推進

・「ちばマイボトル・マイカップ推進エコスタイル」の推進

・3Rを推進する環境学習の機会・情報の提供

ちばレジ袋削減
エコスタイル ロゴマーク
ちばレジ袋削減
エコスタイルキャラクター
「モラワン」

3 廃棄物の適正処理の推進

 産業廃棄物の適正処理に向けて、排出事業者や処理業者に対する指導強化と意識啓発に取り組むとともに、優良処理業者の育成に努めます。3Rに努めてもなお発生する産業廃棄物を適正に処理するために、電子マニフェストの普及を促進するなど、適正処理のための体制づくりを進めます。

 PCB廃棄物については、国の定めた期限までに処理が完了するよう、事業者を指導します。

 再生土等の適正使用については、「再生土等の埋立て等に係る行政指導指針」に基づき提出された計画書や立入調査等により、安全基準や構造基準を満たしているかを確認するとともに、現場の監視や事業者等への指導を適切に実施します。また、新たな規制の在り方について検討していきます。

 建設残土の埋立てについては、「千葉県土砂等の埋立て等による土壌の汚染及び災害の発生の防止に関する条例」に基づく届出、報告、検査等により、安全基準や構造基準を満たしているかを確認するとともに、現場の監視や事業者への指導を適切に実施します。

 海岸漂着物については、海岸の良好な景観や環境の保全を図るため、関係機関と連携・協力し、適正かつ円滑な処理及び発生抑制対策を推進します。

 非常災害時には、大量の廃棄物が発生し、その排出方法や処理方法に混乱が生ずる恐れがあることから、災害発生時に円滑な廃棄物処理が行えるよう、災害廃棄物の処理体制の整備に努めるとともに、市町村が災害廃棄物処理計画の策定や見直しを進める上で必要な技術的支援を行います。

 さらに、雑品スクラップの適正な保管・処分など、新しい課題にも対応していきます。

・産業廃棄物排出事業者への適切な指導の実施

・産業廃棄物処理業者・施設への適切な指導の実施

・優良な排出事業者・処理業者の育成

・千葉県外から流入する産業廃棄物の適正処理指導の実施

・PCB廃棄物の適正処理の推進

・再生土の適正利用の推進

・海岸漂着物の適正処理

・市町村の災害廃棄物処理計画策定への支援

 

4 不法ヤード対策の強化

 自動車リサイクル法など各種法令に違反した行為が行われている、いわゆる不法ヤードの解消を図るため、警察等関係機関と連携してヤードへの立入りを実施します。

 また、立入りにより把握した自動車部品の保管状況等ヤードの運営実態を基に、油等の地下浸透の防止などが不適正なヤードに対して重点的に指導し、条例の義務履行の徹底を図ります。

・警察等関係機関と連携したヤードへの立入りの実施

・ヤード適正化条例に基づく義務履行の指導・徹底

ヤードへの立入状況

 

5 産業廃棄物の不法投棄の根絶に向けた監視・取締りの強化

 大規模な不法投棄は大きく減少しましたが、小規模でゲリラ的な不法投棄は現在も後を絶たないことから、県民・市町村などと連携して、きめ細かな監視・指導を行い、不法投棄の未然防止と早期発見・早期対応を図ります。

 また、不法投棄による被害が拡大しないよう、悪質な事業者に対しては、許可の取消しや積極的な取締りを推進します。

 さらに、残存している過去の不法投棄箇所については、引き続き、行為者などに対して廃棄物の撤去指導を行うとともに、住民の生活環境への支障が懸念される大規模な不法投棄箇所については、定期的に水質等の調査を行います。

・監視・指導の強化

・市町村等との連携による監視体制の強化

・不適正処理箇所における被害の拡大防止

・環境事犯に対する取締りの推進   

・大規模不法投棄箇所の定期的な環境調査

建築廃材の不適正保管に係る測量の様子

 

6 再資源化に向けた県の取組の推進

 建設工事に伴い発生するアスファルト・コンクリート塊やコンクリート塊などの建設廃棄物の再資源化や縮減に取り組みます。

 浄水処理の工程で生ずる水道浄水発生土について、放射性物質に係る国の基準、測定結果及び発生土の取引に関する市場動向を踏まえながら、セメント原料等として再資源化を適切に推進します。

 工業用水道においては、当分の間は水道同様セメント原料等として再資源化を推進するとともに、放射性物質濃度の推移を注視しながら東日本大震災以前に実施していた培養土化を再度目指していきます。

・建設廃棄物の再資源化や縮減の推進

・上水道浄水発生土の再資源化の推進

・工業用水道浄水発生土の再資源化の推進

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