③高齢者が個性豊かに生き生きと、安心して暮らし続けられる地域社会の実現

【目標】高齢になっても個性豊かに生き生きと、住み慣れた地域で暮らせる社会づくりを推進します。

■現状と課題

 現在、本県では約4人に1人が高齢者となっており、今後も、都市部を中心に急速に高齢化が進むことが予測されています。

 こうした社会を活力あるものとするためには、健康づくりや介護予防を推進していく必要があるほか、多くの高齢者が「社会活動に参加したい」と考えていることから、高齢者が意欲や能力に応じて活躍できる生涯現役社会の実現に向けた環境整備が重要です。

 また、平成27年度に実施した、第51回「県政に関する世論調査」の結果によると、県民の約75%は「介護が必要になっても住み慣れた地域で暮らし続けたい」と考えていることから、地域包括ケアシステムを構築するため、在宅介護サービスの充実や医療と介護の連携強化、特別養護老人ホームをはじめとする様々なニーズに応じた高齢者の住まいの整備等の推進が求められています。

 さらに、医療や介護ニーズの増大に伴い、これらのサービスを支える人材の確保・定着も課題となっています。

 高齢者が安心して地域で暮らせる社会の構築のため、早急に対策を講じる必要がありますが、地域における高齢化の進展状況、地域資源などに差があることから、地域の実情に応じた取組が求められます。

■取組の基本方向

 高齢化の進展に対応した生涯現役社会の実現に向けた環境整備や健康づくりを進めます。

 社会全体で高齢者のくらしを支える地域包括ケアシステムの深化・推進を図るため、医療と介護の連携の推進や生活支援サービスの充実、高齢者が暮らしやすい住まい・まちづくりや互いに支えあう仕組みづくり、総合的な認知症施策を進めるとともに、市町村による地域の特性に応じた取組を支援します。

 あわせて、福祉や介護に関わる人材の確保・定着対策を積極的に推進します。

 さらに、介護保険事業の実施主体である市町村に対し、事業の運営が健全かつ円滑に行われるよう助言・支援などを行います。

■主な取組

1 生涯現役社会の実現に向けた環境整備と高齢者の健康づくりの促進

 高齢者の中には社会参加や就業に意欲のある方も多いことから、高齢者が生きがいを持ちながら社会の中で役割を担う「生涯現役社会」に向けた地域づくりを推進します。

 そのため、老人クラブ活動の活性化や高齢者が主体となって地域課題の解決に取り組む活動の促進など、高齢者の地域での活躍への支援や、生涯大学校において「生きがい・健康・仲間づくり」の視点を基本とした運営を行っていきます。

 あわせて、高齢者の雇用・就業の拡大を図るため、「千葉県ジョブサポートセンター」での就労相談や再就職支援セミナー、企業と求職者の交流会等を行うほか、県内各地でも市町村と共催の出張セミナーなど各種の就労支援や、公益社団法人千葉県シルバー人材センター連合会に対する補助等を実施します。

 また、高齢になっても健康で生き生きと自立して暮らせるよう、高齢者が自ら行う日常的な健康づくりの推進と介護予防等の取組を推進します。

・老人クラブ活動への支援(再掲)

・生涯大学校における健康づくり、生きがいづくり、地域活動の担い手の育成

・高齢者への就労支援

・高齢者の健康づくりと介護予防の推進

千葉県生涯大学校での地域の伝統料理の調理実習
高齢者向け施設での笑いヨガ
市民文化祭での高齢者と子どもの交流

2 地域包括ケアシステムの推進体制構築への支援

 介護や生活支援が必要になっても、高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らし続けることができるよう、日常生活圏において医療・介護・予防・住まい・生活支援サービスが一体的に提供される地域包括ケアシステムの構築を進める必要があります。

 構築に当たっては、行政による医療・介護の基盤整備をはじめとする各種施策のほか、地域ぐるみで取り組む必要があることから、市町村と連携して県民の理解を促進します。

 また、システム構築の要となる地域包括支援センターの機能強化を図るほか、各種研修や情報提供等により、構築に取り組む市町村を支援します。

・地域包括ケアシステムの推進に向けた県民の理解の促進

・地域の個性に応じた体制づくりを進める市町村への支援

 

地域包括ケアシステムのイメージ

3 医療・介護連携の推進と地域生活を支える介護・生活支援サービスの充実

 介護が必要になっても高齢者が地域で安心して生活できるよう、医療・介護を担う多職種の協働を支援し、医療サービスと介護・福祉サービスが連携した包括的な在宅ケアサービスの構築を進めるとともに、在宅介護をはじめとする各種介護サービスの基盤整備と質の向上を図ります。

 また、市町村が取り組む地域で活動する様々な団体やボランティア等を活用した高齢者のくらしを支える地域づくりを支援します。

・切れ目のない在宅ケアサービスの提供に係る医療と介護の連携体制の構築支援(再掲)

・地域密着型サービス等の介護サービスの整備・充実

・介護サービスの質の確保・向上の促進

・市町村が行う総合事業(介護予防・日常生活支援総合事業)への支援

移動支援サービスの様子

4 高齢者が暮らしやすい住まい・まちづくりの推進

 高齢者の増加に伴い、重度の要介護高齢者の増加が見込まれるため、施設介護に対するニーズは、今後も増大すると考えられます。そのため、広域型特別養護老人ホームなどについて、必要な目標数を定め、市町村と連携し整備を促進します。

 また、高齢者の多様な住まいのニーズに対応するため情報提供体制の整備を促進するとともに、高齢者が地域に住み続けることができるよう、高齢期の心身状況に合った住まいへの住み替えやバリアフリー化などに取り組みます。

 さらに、公共交通機関や、県が管理する特定道路バリアフリー化など、高齢者が暮らしやすいまちづくりを推進します。

・特別養護老人ホーム等の整備促進

・自立や介護に配慮した住宅の整備促進

・住まいに関する情報提供など多様な住まいのニーズへの対応

・鉄道駅バリアフリー設備の整備支援(再掲)

・ノンステップバスの整備支援(再掲)

・福祉タクシーの導入促進(再掲)

・特定道路のバリアフリー化対策の推進(再掲)

5 福祉・介護人材確保・定着対策の推進

 福祉・介護職の負担軽減や処遇改善を促進するなど、働きやすい環境づくりに取り組みます。また、福祉・介護職場の魅力を発信し、理解を深めてもらうための啓発活動、新規就業やキャリア形成のための支援などを実施し、福祉・介護人材の確保・定着を推進します。

 なお、効果的な事業実施には、地域の市町村・施設・教育機関などの連携・協働が必要であることから、地域ごとに「福祉人材確保・定着地域推進協議会」を設置し、地域の実情に合った事業を実施します。

・福祉・介護人材の負担軽減・処遇改善など、働きやすい労働環境づくりの促進

・福祉・介護の仕事の魅力の発信

・若者等新規就業者の拡大

・潜在有資格者等の就労支援

・キャリアアップのための現職者研修の促進

・福祉人材センターの運営

福祉のしごとフェア

6 高齢者の尊厳を守りながら地域で支え合う仕組みづくりの推進

 高齢者が尊厳を持ち、自立して暮らし続けることができるよう、地域において自分自身が孤立しないだけでなく、周りの人を孤立させないために見守りあう体制づくりや、高齢者の生活を支える取組とその担い手の養成を促進します。

 また、高齢者への虐待防止や早期発見・早期対応に向けた、関係者の虐待対応技術の向上やネットワークの整備促進に取り組むとともに、成年後見制度の利用促進を図ります。

・「ちばSSK(しない・させない・孤立化)プロジェクト」の推進

・市町村が行う総合事業(介護予防・日常生活支援総合事業)への支援(再掲)

・生涯大学校における地域活動の担い手の育成(再掲)

・高齢者虐待防止対策の充実

・成年後見制度の周知

パソコン講座を受講する生涯大学校の生徒

7 認知症の方や家族の方などに対する総合的な支援の推進

 認知症になっても、住み慣れた地域で安心して暮らせるよう、地域の保健・医療・介護・福祉関係者が連携して支援する認知症地域支援体制を構築し、認知症の進行の各段階に応じた適切な対応が継続して展開される、総合的な認知症施策の推進を図ります。

・認知症に対する正しい理解の普及・啓発とやさしいまちづくりの推進

・子どもへの認知症に対する理解の促進

・認知症発症予防の推進

・早期診断と適切な医療・介護連携体制の整備、多職種協働の推進

・認知症支援に携わる人材の養成

・本人と介護者への支援

・若年性認知症施策の推進

ちばSSKプロジェクト ロゴマーク

 

認知症の啓発を目的としたパレード

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