②生涯を通じた健康づくリの推進

【目標】県民が健康でこころ豊かに暮らす社会の実現を目指し、健康寿命の延伸と健康格差の縮小に取り組みます。ライフステージや健康状態に応じて、生き生きと生活できるよう生活習慣病予防を中心とした健康づくりを推進します。

■現状と課題

 平成12年(2000年)から22年(2010年)までの間で本県の平均寿命はほぼ全国と同様に延伸しています。健康寿命も延伸していますが、平成25年の全国順位では男性が第7位であることに比べ、女性は20位と差がみられます。

 また、平成26年度から27年度に健康格差分析事業を実施し、健康寿命に限らず、地域や集団の違いで健康に関する指標に差異が生じてきていることが分かりました。

 がん・心疾患・脳血管疾患等は、その原因に生活習慣が関与していることが分かっており、40歳代から増え始め50歳代で急激に増える傾向にあります。本県も高齢化に伴い生活習慣病患者が増加しています。生活習慣病の発症予防と重症化防止には、小児期からの望ましい生活習慣の獲得など、ライフステージに応じた対策を進める必要があります。さらに、介護を要する原因として脳血管疾患や運動器の障害が主な要因となることから、これらを予防する必要があります。

 県民の死亡原因の第1位であるがんは、予防と早期発見・早期治療が重要で、がん検診の受診率の向上を図るとともに、がん診療連携拠点病院及び千葉県がん診療連携協力病院を中心に、県民がどこに住んでいても、質の高い医療をはじめ、医療に関する情報提供やきめ細やかな相談支援が受けられるよう体制を整備する必要があります。加えて、科学的根拠に基づいたがん対策を推進するため、正確ながんの実態把握が必要です。

 また、こころの健康づくりも、生き生きと自分らしく生きるために重要です。県の自殺者数は、平成24年以降減少傾向ですが、依然として年1,000人以上の方が亡くなられています。特に自殺は、うつ病等複数の要因が重なり発生するとされているため、相談支援機関相互の連携体制強化を図るなど、総合的に自殺対策を進めていく必要があります。

 

平成28年 死因別死亡割合(全国・千葉県)

資料:厚生労働省「平成28年人口動態統計(確定数)」

■取組の基本方向

 県民一人ひとりが健康の状態に応じて生き生きと生活できるよう、健康格差分析事業の結果も参考に、個人のみでなく生活背景である家庭・職場・地域にも視点を置いた生活習慣病対策を推進し、地域の特性に応じた健康づくり施策を支援していきます。

 生活習慣病が重症化すると、QOLの著しい低下を招き健康寿命にも影響することから、重要課題として重症化の防止対策を進めるとともに、COPD(慢性閉塞性肺疾患)対策に取り組むこととし、要支援・要介護状態とならないようロコモティブシンドローム(運動器症候群)やオーラルフレイル(口腔機能の虚弱)等の予防について、普及啓発を図ります。

 また、県民一人ひとりががんの予防や早期発見に努め、がんになっても安心して納得した最善の医療を受けることにより、がん患者とその家族の生活の質の維持向上が図られるよう、総合的かつ計画的ながん対策の推進を図ります。

 さらに、自殺対策については、相談支援機関相互間の連携体制の構築・強化に努め、自殺予防のための体制づくりを推進するなど、総合的に取り組みます。

 

全国と千葉県の平均寿命と健康寿命(平成22年)

 厚生労働科学研究費補助金「健康寿命における将来予測と生活習慣病対策の費用対効果に関する研究」(平成22年)

 

全国と千葉県の健康寿命の推移(平成22・25年)

資料:厚生労働科学研究費補助金「健康寿命の指標化に関する研究(健康日本21(第二次)等の健康寿命の検討)」(平成22年、平成25年)

■主な取組

1 県民主体の健康づくりの推進

 県民の高齢化、生活習慣病の増加などにより、医療費の増加が見込まれる中で、県民の健康づくりを効果的に進めるため、県民一人ひとりの健康づくりに関する主体的な取組と併せ、個人だけでは解決が困難な外食での食塩摂取、受動喫煙等の生活環境による影響や、歯や口腔を健やかに保つこと、仕事に追われ健康に配慮できない人々の存在等の健康課題を見い出し支援します。特に歯科保健については、口腔保健支援センターを設置し、市町村等への支援や歯周病等の予防啓発を推進します。

 また、県内の健康・福祉情報や、出生・死亡等の人口動態をはじめ、病気の罹患や介護に関する情報などを整理し、県民に分かりやすく発信するとともに、市町村等の健康づくり施策立案・評価の基礎とするため、健診結果の活用、統計データの整理・分析などを行います。

・たばこ対策の推進

・ロコモティブシンドロームの予防のための普及啓発

・食育の推進など食を通じた健康づくり

・歯と口腔の健康づくり

・家庭や地域、学校、職場における健康づくりの取組の連携推進

・県民に向けた健康づくり情報の発信

・地域における健康課題を示す各種統計情報の提供

・健康・体力づくりを意識したスポーツ活動の推進

九都県市受動喫煙防止対策共同キャンペーンポスター

 

健康ちば推進県民大会

2 生活習慣病の発症予防と重症化防止対策の推進

 生活習慣病の発症予防や重症化防止を図るため、家庭・学校・企業などに対して、食生活の改善や運動習慣の定着などに関する啓発・情報提供等を行うことにより、地域や職域が一体となった生活習慣病対策を推進します。

 特に、糖尿病性腎症の重症化予防について、関係団体や市町村等と連携した取組を進めます。また喫煙(受動喫煙を含む)は生活習慣病への影響が大きいことから、たばこ対策の一層の推進を図ります。

 さらに、生活習慣病の有病者・予備群の減少を目指すため、メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)に着目した特定健診・特定保健指導の効果的な実施を支援します。

・生活習慣病予防・重症化防止等のための情報提供・普及・連携

・たばこ対策の推進(再掲)

・食育の推進など食を通じた健康づくり(再掲)

・歯と口腔の健康づくり(再掲)

・特定健診・特定保健指導従事者の人材育成

・医療保険者、市町村等関係機関への支援

生活習慣病に関する人材育成研修会

3 総合的ながん対策の推進

 がんは県民の死因の第1位で、3人に1人の方ががんで亡くなっています。県民一人ひとりが、がんの予防や早期発見に努め、がんになっても安心して納得した最善の医療を受けることにより、がん患者とその家族の生活の質の維持向上が図られるよう、総合的かつ計画的ながん対策の推進を図ります。

 また、緩和ケアの推進、がん患者の就労問題、小児がん対策にも取り組んでいきます。

・がんの予防・早期発見の推進

・がん医療提供体制の推進

・緩和ケアの推進

・相談・情報提供・患者の生活支援の推進

・がん登録の推進及び活用

がん予防展

4 総合的な自殺対策の推進

 県の自殺者数は、平成24年以降5年連続で減少していますが、依然として年1,000人以上の方が亡くなられています。自殺は、うつ病等複数の要因が重なり発生するとされているため、相談支援機関相互間の連携体制の強化や、相談支援者への研修会の開催、健康や経済・生活に関する諸問題の相談窓口の周知など、総合的な自殺対策に取り組みます。

 また、地域の実情に応じた自殺対策が推進されるよう市町村の取組を支援します。

・自殺予防に関する普及啓発の促進

・相談・支援体制の強化

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