②ちばのポテンシャルを生かした教育立県の土台づくり

【目標】千葉県のポテンシャルを最大限に活用し、知・徳・体のバランスの取れた元気な人材を育てる教育環境、すなわち「教育立県ちば」の土台をつくります。

■現状と課題

 学校は、全ての子どもが社会的に自立し、豊かな人生を送ることができるよう、その基礎・基本となる力を培う人間形成の場であり、社会の変化や児童生徒の多様なニーズに対応できるよう、学校の特色づくりや魅力の向上に取り組むことが重要です。また、公教育の一翼を担う私立学校の振興を図ることが重要です。

 子どもたちへの質の高い教育を実現するためには、教員が、主体的・対話的で深い学びなどの新たな学びに対応できるよう指導力の向上に取り組むとともに、小学校英語教育の充実など新しい学習指導要領の実施に向けた指導体制の構築に向け、教員の質と教育力の向上を図ることが求められます。

 さらに、いじめの防止、早期発見に向けた取組や自尊と敬愛の心を育てる教育を充実するとともに、全ての子どもへの質の高い幼児教育の保証や、幼児教育から小学校教育への円滑な移行に資する取組を進める必要があります。また、個別の教育的ニーズのある子どもに対し、自立と社会参加を見据えて、連続性のある「多様な学びの場」を用意したインクルーシブ教育システムの構築を目指した、特別支援教育の内容や指導方法の改善・充実を図ることが求められます。

 加えて、読書活動は主体的に物事を考え、判断し、情報が氾濫する社会の中で、その真偽や価値を見抜き、有益に活用するなど、変化の激しい社会を生き抜いていくために必要な知識や技能を身に付けていく上で重要です。あわせて、学校は、大規模災害発生時の緊急避難場所としての役割も担っており、屋内運動場等の吊り天井等落下防止対策・校舎等の老朽化対策等を計画的に推進することが必要です。

■取組の基本方向

 「県立学校改革推進プラン」の理念に基づく魅力ある学校づくりを着実に進めるとともに、学校運営協議会の設置(コミュニティ・スクールの導入)などを促進します。また、私立学校については、教育水準の維持向上及び経営の健全化を促進するとともに、在籍する幼児児童生徒及び保護者の経済的負担の軽減を図ります。

 さらに、優れた資質を有する教員の採用に向けた教員採用選考の改善や、教職員研修等の充実による信頼される質の高い教員の育成、多様な専門性を有した人材等の配置を充実します。

 加えて、いじめの早期発見、早期対応のための組織的な対応、教育相談体制の充実に向けた取組を推進するとともに、スクールカウンセラー等の専門性を有する人材の活用や、いじめの防止のための啓発活動を推進します。

 幼児教育については、幼稚園教育指導資料集の作成・配布や、幼稚園・保育所・認定こども園と小学校との合同研究協議を開催します。

 特別支援教育においては、関係者・関係機関のネットワークの構築とその活用・充実に努めるとともに、特別支援学校と近隣の小・中学校等との交流及び共同学習の促進、特別支援学校の整備と機能の充実、卒業後の豊かな生活に向けたキャリア教育の充実や就労支援、特別支援教育に関する研修の充実などを図ります。

 また、子どもや県民の読書環境の整備を推進するとともに、各学校及び教育施設の耐震化・老朽化対策や防災機能の強化等の計画的な推進、防災教育や交通安全教育、防犯教育の充実を図ります。

■主な取組

1 人間形成の場としての活力ある学校づくり

 社会の変化や生徒の多様なニーズに対応し、豊かな学びを実現する教育活動が可能となるよう、魅力ある学校づくりを着実に進めるとともに、各県立高等学校における多様で魅力ある教育課程の編成など、各学校の魅力づくりの確立に向けた取組を更に推進します。

 また、公教育の一翼を担う私立学校との一層の連携・協力を推進するとともに、私立学校の教育水準を向上し、経営の健全性を高め、私立学校に在籍する幼児児童生徒及び保護者の経済的負担の軽減等を図るなど、私立学校の振興を図ります。加えて、教職員研修の合同開催などにより、公立学校と私立学校の連携を推進します。

 さらに、学校支援地域本部などの学校・家庭・地域が連携した取組の充実を図るとともに、学校運営協議会の設置を促進します。加えて、各学校における公開授業の開催を促進するなど、地域全体で学校を支援する機運の醸成を図ります。

 小中一貫教育校や中高一貫教育校など、新たなタイプの学校も含めて、子どもの成長に合わせた柔軟な教育システム等の在り方等について研究します。

・魅力ある高等学校づくり

・私立学校の振興

・公立学校と私立学校の連携の推進

・地域に開かれた魅力ある学校づくり

・豊かな学びを支える学校・学習環境づくり

学校運営協議会の設置によって
学校と地域の連携を活性化

2 教育現場の重視と教職員の質・教育力の向上

 優れた資質を有する教員の採用のため、教員を希望する学生に対する実践や体験の機会を提供するとともに、教員採用選考の改善等を進めます。

 また、教職員が教職に対する使命感や責任感を高め、課題探究型の学習、主体的・対話的で深い学びなどの新たな学びに対応するための実践的指導力の向上などを目的とした研修や、校内での授業研究などの充実により、信頼される質の高い教員の育成を推進します。

 さらに、教員に加えて、多様な専門性を有した人材等の配置を充実することにより、学校全体を一つのチームとして、教育力を最大化し、子どもの多様化に対応したきめ細かい教育を推進します。

 加えて、教職員の負担軽減のため、学校における業務の見直しや、人材の配置等を進めるとともに、学校における問題解決に向けて、学校を支援する体制の充実を図ります。

・熱意あふれる人間性豊かな教員の採用

・信頼される質の高い教員の養成

・子どもの多様化に対応したきめ細かい教育の推進

・教職員の負担軽減と学校問題解決のための支援

学力向上交流会

3 いじめ防止対策の推進

 いじめの早期発見、早期対応のための組織的な対応、教育相談体制の充実、外部機関との連携強化に向けた取組を推進するとともに、子どもたちの自尊感情の育成や、自らを守る力を育てる教育の充実を図ります。

 また、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカー等の専門性を有する人材の活用を推進するとともに、各学校において、いじめ防止等の対策に中核的な役割を果たすリーダーの育成や、指導資料集を活用した教員全体の資質向上に取り組みます。

 さらに、いじめ防止が学校、家庭、地域にとって極めて重要な課題であることを啓発するための活動を推進するとともに、情報モラル教育やネットパトロールなど、インターネット上のいじめ行為やトラブルへの対策を充実します。

・いじめの予防や早期発見のための取組の推進

・いじめ防止等のための人材の確保と資質の向上

・いじめ防止等のための啓発活動の推進

・インターネットを通じて行われるいじめへの対策の推進

4 人格形成の基礎を培う幼児教育の充実

 質の高い教育・保育や子育て支援を行うために必要な人材の確保に努めるとともに、職員の経験年数や各施設の状況に応じた研修を行い、教育・保育の質の向上を図っていきます。

 また、発達段階に応じた質の高い教育や保育が安定的に提供されるために、一人一人の子どもの健やかな成長を目指して施策を展開していくとともに、着実な実施により、「子ども・子育て支援新制度」の実施主体である市町村を支援します。

・教職員の専門性の向上をはじめとした幼児教育の質の向上

・小学校就学前教育から初等教育への円滑な接続

子どもの健やかな成長を目指した施策の展開

5 一人一人の教育的ニーズに応じた特別支援教育の推進

 障害のある子どもへの一貫した教育相談と支援体制を充実させるため、関係者・関係機関のネットワークの構築を図り、その活用と充実に努めます。

 通常の学級、通級による指導、特別支援学級、特別支援学校など連続性のある「多様な学びの場」や、一人一人の子どもがその力を発揮できる取組の充実を図ります。また、医療的ケアの必要な児童生徒の増加などを踏まえ、児童生徒への適切な支援の充実に努めます。

 特別支援学校の過密状況への対応を計画的に進めるとともに、障害のある児童生徒が適切な環境で学習できるようにするための環境整備や、多様な教育的ニーズに対応するための機能の充実に努めます。

 さらに、障害のある生徒の学校卒業後のくらしが豊かなものとなるよう、福祉や医療、労働関係機関と連携し、地域資源を活用した支援や、中学校や高等学校に在学している障害のある生徒のキャリア教育、特別支援学校高等部の職業教育の充実を図るとともに、就職を目指す特別支援学校生徒を対象に、企業等での実習による職業訓練を行います。

 加えて、特別支援教育に関わる教員の専門性の向上のため、特別支援学校教諭免許状の取得や、特別支援教育に関する研修の充実を図ります。

・早期からの教育相談と支援体制の充実

・連続性のある「多様な学びの場」と支援の充実

・特別支援学校の整備と機能の充実

・卒業後の豊かな生活に向けた支援の充実

・特別支援教育に関する教員の専門性の向上

特別支援学校での視覚補助具の使い方の学習
特別支援学校の学校祭

6 読書県「ちば」の推進

 子どもの読書活動の意義について県民への理解を図り、家庭や地域における読書活動及び読書環境の充実を図ります。

 また、幼稚園や保育所等では読み聞かせなどの読書活動を促進し、学校においては、一斉読書などの読書機会の設定や、各教科、特別活動、総合的な学習の時間等における多様な学習の展開等により、発達の段階に応じた様々な読書活動を推進するとともに、そのために重要な人的・物的環境整備を公立図書館等と連携しながら推進します。

 さらに、県立図書館においては、子どもの読書活動推進のセンター機能や千葉県関係資料の網羅的な収集など県内図書館の中核的な役割を強化するとともに、市町村立図書館や学校図書館に対して運営相談や職員研修、資料の貸出など様々な形で支援し、県内全体の読書活動の充実に努めます。

・家庭や地域における子どもの読書活動の支援

・学校等における読書活動の推進

・県立図書館を核とする県内図書館ネットワークの再構築・充実

県立中央図書館による子ども向け読み聞かせ会

7 安全・安心な学びの場づくりの推進

 各学校及び教育施設の耐震化や吊り天井等の落下防止対策を早急に完了するとともに、老朽化対策や防災機能の強化等を計画的に進めます。

 また、子どもたちが、防災意識や緊急時にも適切な判断と行動できる力を身に付け、事故や犯罪に巻き込まれないための安全教育の充実を図ります。

・校舎等の計画的な整備、バリアフリー化の促進

・東日本大震災を教訓とした防災教育の充実

・自転車等の交通安全教育、通学路等での防犯教育の充実

・AEDを用いた心肺蘇生法教育の推進

防災マップ作り
地域合同防災訓練(AEDの使用に関する実習)

総合計画の全体を

電子ブック版で読む▼

PDF版は千葉県HPへ

千葉県総合計画電子版のご案内