③ゾーンごとの方向性 ●香取・東総ゾーン

食料の生産拠点としての機能強化を図るとともに、北関東・東北方面や成田空港への近接性を生かした新たな発展可能性にチャレンジするゾーン

銚子市、旭市、匝瑳市、香取市、神崎町、多古町及び東庄町並びに成田市、芝山町及び横芝光町を中心とした地域

ゾーンの現状・特性

1 地域に暮らす人々

 本地域には、県人口の4.5%に当たる約28万人が居住しています。ゾーン内の総人口のうち65歳以上の高齢者が占める割合は32.0%で、県内では南房総ゾーンに次いで高齢化の進んだ地域となっています。

 ゾーン内の人口は、今後も減少していくことが見込まれていますが、高齢者人口の割合は、平成42年(2030年)においては41.5%と、引き続き南房総ゾーンに次いで高齢化の進んだ地域になると予想されています。

 労働力人口に対する一次産業就業者の割合は県内最大の割合である一方、三次産業就業者の割合は5つのゾーンの中で最も低くなっています。

 ゾーン内の市町村の昼夜間人口比率は平均93.5%で、地域内で活動している人が多くなっています。一方、他地域への通勤・通学者の中では、成田市と茨城県への通勤・通学者が比較的多く、日常生活においてこれらの地域とのつながりの強さが感じられる地域です。

2 産業

 農業は県内随一の生産を誇り、地域の基幹産業として発展しています。特に、利根川沿いの水郷地帯や干潟八万石といわれる地域は、水田の基盤整備が進み、優良な水田地帯が広がる県内随一の稲作地帯であり、良質な早場米の産地として有名です。野菜生産も盛んで、露地ではキャベツやだいこん、さつまいもなど、施設園芸では、きゅうり、トマト、ピーマンなどが生産されているほか、植木の生産や養豚・養鶏等の畜産も盛んに行われています。農家一戸当たりの耕地面積も県内で最も広く、また、経営耕地面積3ヘクタール以上の農家率は県平均の約1.5倍となっています。

 また、水産業では、全国有数の水揚げを誇る銚子漁港を擁し、沖合に黒潮と呼ばれる暖流と親潮と呼ばれる寒流が交わる好漁場があることから、小型船から大型船まで各種の漁船漁業が営まれるほか、九十九里地域では沿岸漁業が盛んであり、水産加工業と合わせて全国有数の水産基地を形成しています。

 さらに、この地域は、「日本ジオパーク」に認定されている犬吠埼や屏風ケ浦に代表される多様な地形や豊かな自然、太平洋や利根川などを望む雄大な景色、豊富な食材や温泉、「日本遺産(北総四都市江戸紀行)」に認定された銚子市の外川地区の碁盤目状に造られた町並みや醤油醸造の文化、香取市の香取神宮や佐原地区の伝統的な町並み、「ユネスコ無形文化遺産」にも登録された300年の伝統を誇る「佐原の大祭」などの優れた文化財など、多彩な観光資源を有する地域であり、いちご狩りなどの収穫体験やさつまいも祭り、酒蔵まつりなども人気で、県内外から多くの観光客が訪れています。

3 まちづくり

 自然景観や歴史・文化などの地域資源を有効に活用した、個性豊かなまちづくりが進んでおり、なかでも、水運を利用して「江戸優り(まさり)」といわれるほど栄えていた香取市では、その面影を残す町並みが小野川沿岸や香取街道に今でも残っており、歴史的な景観を生かしたまちづくりが進められています。

 また、本地域の振興に大きく寄与することが期待される圏央道については、大栄・横芝間の整備が進み、圏央道から分岐して銚子へつながる銚子連絡道路についても着実に整備が進展しています。

地域の主な方向性

食料の生産拠点としての機能強化を図るとともに、北関東・東北方面や成田空港への近接性を生かした新たな発展可能性にチャレンジするゾーン

 人口減少が長く続き、高齢化が進んでいることから、地域の活力の低下が懸念されていますが、農業、畜産業、水産業が発達した食料の生産拠点であるとともに、多彩な観光資源を有していることから、地域が持つポテンシャルは大変高いものがあります。

 また、圏央道の茨城県区間の全線開通により、東関東自動車道から東名高速道路までが圏央道を経由して直結したことからその利便性が向上し、対岸の茨城県のみならず北関東や東北方面などからの玄関口となるとともに、LCCの就航や新規路線の開設などの新しい動きが活発化している成田空港への近接性も相まって、交流・連携のポテンシャルも飛躍的に高まることが期待されます。

 今後は、北関東や東北方面との連携や、成田空港を中心とする広域的な人・モノ・財の流れを積極的に取り込み、地域活力の向上につなげることを意識しつつ、産業振興やまちづくりを進めていくことが必要です。

 そこで、地域の生活や産業基盤の安定を図るため、津波や液状化による被災体験を教訓としたまちづくりに、市町村と連携して取り組むとともに、銚子連絡道路や国道356号などの幹線道路の整備を進めることにより、地域内外の交流・連携の強化を図っていきます。

 また、本県の農林水産業を支える一大産地であることから、今後もマーケット需要に応じた力強い産地づくりを推進するとともに、地域特産品のブランド化や6次産業化の促進、水田を利用した飼料用米の生産などの耕畜連携や、大規模経営体や農業法人の育成、銚子漁港の整備等により、海外も視野に入れた食料の生産拠点として一層の機能強化に取り組みます。

 さらに、地域資源を生かした参加体験型観光や、水辺空間、地質遺産などの魅力ある自然景観、歴史文化資源を生かした観光を推進するとともに、隣接する空港ゾーンとも連携して、増加する外国人観光客の来訪も意識した観光地づくりに取り組みます。

 なお、近年は、自然資源を生かした太陽光発電や風力発電事業、活動的な高齢者などの移住支援、空き公共施設等を活用した企業誘致など、地域の可能性を広げる動きが生まれつつあります。地域や企業との連携により、こうした可能性を活用した地域振興を図るとともに、一次産業を軸に、商工業・観光及びエネルギー産業を含めた、多彩な産業の連携・融合による地域振興への取組など、地域資源の一層の活用と既存産業の競争力強化に向けた地域の取組を促していく必要があります。

注)香取・東総ゾーンの「ゾーンの現状・特性」欄で数値を示す際には、次の市町村の数値を用いています。銚子市、旭市、匝瑳市、香取市、神崎町、多古町、東庄町

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