③ゾーンごとの方向性 ●空港ゾーン

成田空港の機能拡充による効果を受け止め、国内外の活力を呼び込み、県経済の活性化にチャレンジするゾーン

成田市、佐倉市、四街道市、八街市、印西市、白井市、富里市、酒々井町、栄町及び芝山町並びに八千代市、香取市、山武市、神崎町、多古町及び横芝光町を中心とした地域

ゾーンの現状・特性

1 地域に暮らす人々

 本地域では、鉄道や幹線道路の整備を背景として東京への通勤圏が拡大したため、昭和40年代(1965年~)以降、人口の急激な増加が見られました。昭和50年代(1975年~)に入ると成田空港の建設や千葉ニュータウンの造成に伴い、更に人口増加が続いてきました。

 現在では、県人口の11.5%に当たる約72万人が居住しています。そのうち、15歳から64歳までの生産年齢人口が、61.7%を占め、年齢構成の若いゾーンとなっています。

 ゾーン内の人口は、今後、徐々に減少していくことが見込まれていますが、高齢者の人数は増加を続け、平成42年(2030年)には平成27年(2015年)の1.27倍、高齢化率は33.3%になると予想されています。

 また、労働力人口に対する一次、二次、三次産業の就業者の割合は、おおむね県内の平均的な数値となっています。

 東京や千葉市への通勤・通学者の割合が多い一方で、成田市と芝山町では、昼夜間人口比率が100%を大きく超えており、周辺市町村に対して大きな吸引力を持っていることが伺えます。

2 産業

 成田空港は、空港内において約4万人に及ぶ就業の場となっているほか、空港周辺や臨空工業団地を中心に物流関係企業や先端技術産業の立地が進むなど、地域経済にも大きな影響を与えています。

 また、千葉ニュータウンでは、住宅のほか、企業や大学等の業務・教育施設の集積が図られています。商業は、成田市を中心都市とする成田商圏や印西市を準中心都市とする印西商圏を形成し、大型店舗の立地が進むなど、ますます周辺市町村からの吸引力を高めています。また、酒々井町等においても商業施設の立地が進んでいます。

 この地域は、大消費地東京へのアクセスが良い地理的条件や、印旛沼や利根川、北総四大用水などにより、平坦な北総台地が広がる土地的条件のポテンシャルを発揮したニンジンやさつまいも、すいか、梨などの園芸農業や落花生栽培が盛んな地域になっています。

 さらに、「日本遺産(北総四都市江戸紀行)」に認定された佐倉市の佐倉城跡、武家屋敷群や成田市の成田山新勝寺などの歴史的観光資源が数多く存在しています。特に成田山新勝寺には、年間約1,100万人前後の観光客が訪れ、県内第2位を誇る観光スポットとなっています。

3 まちづくり

 鉄道や幹線道路の整備を背景として東京への通勤圏が拡大し、環境等に配慮した住宅開発や田園的要素を取り入れた都市づくりが進んでいます。

 成田空港周辺地域では、空港機能を活用した地域振興を図るとともに、周辺地域と空港との共栄を目指し、生活環境整備や公共施設整備などの地域整備が進められています。千葉ニュータウンでは、優れた環境の居住機能と業務・研究機能を併せ持つ複合都市づくりが計画的に進められており、成田スカイアクセス開業により、空港へのアクセスが飛躍的に向上しました。

 成田市では、国家戦略特区における規制緩和により、平成29年4月に大学医学部が開学し、国内外で羽ばたく学生に広く門戸を開くとともに、県内の地域医療への貢献が期待されています。

地域の主な方向性

成田空港の機能拡充による効果を受け止め、国内外の活力を呼び込み、県経済の活性化にチャレンジするゾーン

 成田空港という推進エンジンを持ち、国際的な人・モノの交流拠点として、働く世代の多い活力ある地域となっています。今後、人口減少や高齢化が進む千葉県を支える地域として期待されることから、働く世代の都内回帰などによる人口の流出を防ぎ、地域活力の一層の向上を図ることが求められます。

 成田空港では、発着枠30万回化の合意を受けて、LCC(格安航空会社)の就航や新規路線の開設などの新しい動きが活発化し、空港機能の拡充が図られています。さらに、現在、成田空港の更なる機能強化の検討が進められています。

 今後も、周辺地域と成田空港の共栄を目指して、空港周辺9市町(成田市、富里市、香取市、山武市、栄町、神崎町、多古町、芝山町、横芝光町)、国及びNAAと連携し、空港機能を活用した地域振興を図ります。

 また、成田スカイアクセスの開通や圏央道の東金・木更津間、茨城県境・大栄間の供用、高速バス路線の拡充等により、成田空港と都心や羽田空港、茨城県をはじめ北関東や東北方面、さらには、県内各地域と成田空港を結ぶ交通利便性が着実に向上しています。さらに、東関東自動車道酒々井ICの供用に合わせたアウトレットモールの開業などにより、本ゾーンへの人の流れが一層活発になりつつあります。

 今後は、成田空港へのアクセスを強化する北千葉道路の印西・成田間をはじめ、圏央道と成田空港を結ぶ国道296号や県道成田小見川鹿島港線などの整備を進めるとともに、圏央道の大栄・横芝間の開通によりアクアラインと一体となって、成田・羽田両空港が、直接結ばれることによって本ゾーンの交流・連携機能がますます高まると期待されます。

 さらに、周辺市町等と連携して空港機能を活用した地域振興に取り組むとともに、住宅・業務・教育等の施設の立地が進む千葉ニュータウンへの、一層の機能集積を推進します。

 また、大消費地東京に近接し、成田空港を有する立地条件や、恵まれた生産環境を生かした力強い農業産地として発展させるため、ニンジンやさつまいも、すいか、梨、落花生をはじめとする農産物の生産力を強化するとともに、6次産業化や農商工連携などの促進による高付加価値化、海外輸出を含めた販路拡大による産地競争力の強化を図り、農業、内水面漁業、加工業、観光業が有機的に連携した新たな取組などによる地域産業の振興を促進します。

 今後、成田空港を活用した県経済の活性化に官民を挙げて取り組んでいくに当たり、この地域は、空港を中心とする広域的な人・モノ・財の流れの起点として重要な役割を果たすことになります。

 そこで、空港機能の拡充や交通利便性の向上の効果を、地域内だけでなく本県全体の経済活性化につなげることを視野に、隣接する香取・東総ゾーンを含めた、地域の観光資源の広域的連携や一層の情報発信等により、増加する外国人観光客も含め国内外から訪れる人々を積極的に地域に誘導し、県内各地への回遊を促すほか、空港周辺や圏央道沿線等への企業立地の促進など、観光や産業振興など幅広い分野で、行政、住民、企業など地域が一体となって取り組んでいくことが望まれます。

注)空港ゾーンの「ゾーンの現状・特性」欄で数値を示す際には、次の市町村の数値を用いています。成田市、佐倉市、四街道市、八街市、印西市、白井市、富里市、酒々井町、栄町、芝山町

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