③ゾーンごとの方向性  ● 東葛・湾岸ゾーン

うるおいとにぎわいの都市空間の中で様々な世代が生き生きと活動する、創造と再生のまちづくりにチャレンジするゾーン

千葉市、市川市、船橋市、松戸市、野田市、習志野市、柏市、流山市、八千代市、我孫子市、鎌ケ谷市及び浦安市並びに市原市、四街道市、白井市、八街市及び長柄町を中心とした地域

ゾーンの現状・特性

1 地域に暮らす人々

 首都東京に近接する地理的優位性から、昭和30年代(1955年~)後半以降、大規模団地の建設をはじめとする住宅開発が進み、人口の増加が続いてきました。現在では、県人口の65.4%に当たる約407万人が居住しています。65歳以上の高齢者の割合は24.3%と、県平均より1.6ポイント低く、また、15歳から64歳までの生産年齢人口が63.0%と、年齢構成の若いゾーンです。

 ゾーン内の人口は、今後、平成37年(2025年)まで増加が続いた後、減少に転ずることが見込まれています。一方、高齢者の人数はその後も増加を続け、平成42年(2030年)には平成27年(2015年)の1.23倍、高齢化率は29.2%になると予想されています。

 また、労働力人口に対する一次産業就業者の割合が1%未満であるのに対し、三次産業就業者の割合が約8割を占めており、三次産業就業者の割合が非常に高くなっています。

 東京都内への通勤・通学者が多く、日常生活における東京とのつながりの強さを感じる地域です。

2 産業

 成田・羽田両空港の中間に位置するとともに、国際拠点港湾に指定されている千葉港を有し、また東京を起点とする鉄道や道路網が整備され、大学や研究機関の立地も多く、産業基盤の充実した地域です。

 東京湾臨海部では、鉄鋼や食品などの企業集積が進み、また、国内有数の魅力的なテーマパークや大型商業施設なども立地しています。

 内陸部には、電気機械、金属製品、一般機械を中心に、技術力のある企業が数多く立地し、また、大学や研究機関等との連携による、先端技術産業分野での研究開発や、ベンチャー企業の育成なども活発に展開されています。

 また、大消費地に近いという利点を生かした園芸等の都市農業が盛んな地域でもあります。

3 まちづくり

 人口密度が高いため投資効果の高い地域となっており、鉄道網が発達したことにより主要駅周辺を中心に、商業・アミューズメント施設や高層住宅など、様々な都市機能が集積しています。その一方で、東京湾、利根川、江戸川、手賀沼等の水辺空間や緑豊かな里山など、貴重な自然環境も残されています。

 ゾーン内にある幕張新都心や柏・流山地域では、産業活動の拠点として特色あるまちづくりが進められてきました。このうち、幕張新都心では、国際展示場、国際会議場などを有する幕張メッセをはじめ、国際的な企業、教育・研究施設、商業施設等の立地や住宅整備が進み、まちを「つくる」段階から「育てる」段階に移行しつつあります。また、柏・流山地域では、つくばエクスプレス沿線の駅周辺で計画的な整備が進み、秩序ある住宅地の形成が図られるとともに、柏の葉キャンパス駅周辺は、東京大学や千葉大学、公的研究機関が最先端の研究を推進し、エネルギーや高齢社会などの課題に対応する新しいまちづくりを目指していることに加え、我が国におけるAI研究の拠点としても期待されるなど、企業や大学などと連携した国際学術都市づくりが展開されています。

 また、ゾーンの約2割を占める農地は、新鮮・安全な農産物の供給に加え、教育・学習・体験の場の提供、自然環境保全機能など多面的な役割を果たしています。

地域の主な方向性

うるおいとにぎわいの都市空間の中で様々な世代が生き生きと活動する、創造と再生のまちづくりにチャレンジするゾーン

 本ゾーンは、県都千葉市をはじめとする、充実した都市機能と活力を備えた都市群で形成され、人口が集積し、現在も新たな住宅開発が進められるなど、本県をけん引する、活力ある地域となっています。また、ゾーン内には、首都圏の業務機能の一翼を担う核となる都市として整備を進めてきた「幕張新都心」や「柏・流山地域」といった拠点も存在しています。とりわけ、幕張新都心では、2020年東京オリンピック・パラリンピックの開催を絶好の機会と捉え、より一層の国際競争力の強化を図り、MICEの誘致促進や国家戦略特区を活用した近未来技術実証などの取組により国際的ブランドイメージの構築を図っています。

 一方で、本ゾーンは、生産年齢人口の割合が比較的高く、待機児童など保育問題を抱えている地域があります。さらに、首都東京に隣接し、早くから都市化が進んだため、高齢者の大幅な増加による社会保障費の増大や、大規模団地等の老朽化による空き部屋・空き家の増加などの問題が生じています。

 そこで、保育の受け皿整備や保育士確保のための対策の実施等により安心して子育てできる環境整備を図り、高齢者の増加に対応するための在宅医療・福祉サービスなどの基盤整備や住宅のバリアフリー化、互いに支え合う地域づくりなどを各市と連携して促進します。

 また、地域に集積する多様な分野の企業や大学、研究機関等の一層の連携促進や、ベンチャー企業の育成、研究開発支援等による地域産業の活性化に取り組みます。特に柏・流山地域には、東葛テクノプラザや国立がん研究センター東病院が立地していることに加え、ものづくり中小企業が集積しており、これらを結び付けて、今後市場拡大が見込まれる健康・医療産業分野における、中小企業の新規参入や共同研究を促進していきます。

 さらに、この地域では、生産性の高い都市農業が展開されており、えだまめ、かぶ、ほうれんそう、梨など、本県の産出額のトップクラスを誇る農産物の主要産地でもあることから、産地知名度の向上や地域特産品の加工等による収益力強化を図るとともに、防災機能や教育機能など農地の持つ多面的な機能への理解を深め、農地の保全に努めます。また、農地や公園などの都市に残された緑地空間や、手賀沼をはじめとした利根川、江戸川などの水辺空間といったうるおいとやすらぎのある恵まれた環境をアピールすることにより、働く世代の都心や他県への流出を防ぎ、地域への定着を促進していくとともに、交流人口の増加により地域の活性化を図っていきます。

 今後も続く高齢者の増加に対しては、地域に集積する多様な産業と都市機能、高いレベルの教育・研究機能等を活用して、産学官民の連携により、知恵や経験を有する高齢者の活躍の場の提供、元気なシニア層をターゲットとする新たな市場の形成促進など、需給両面で経済活動への高齢者の取り込みを積極的に促し、高齢社会におけるモデル的な地域経済システムの構築を目指すことが望まれます。

 既に、本ゾーンでは各市の地域資源を生かした魅力あるまちづくりが進められている中で、外環道や北千葉道路、国道16号千葉柏道路などを骨格とし、県道船橋行徳線や県道越谷流山線などの整備、国道357号・京葉道路の機能強化により、地域内外の交通の円滑化が図られ、生活利便性の向上、物流施設の立地進展など、経済活動の面においても、首都圏における本地域の競争力がますます高まると見込まれます。

 とりわけ、外環道の開通により、首都圏各地とのアクセスが飛躍的に向上し、県内においても東京湾岸地域と東葛飾地域の連携強化が図られるなど、より一層ポテンシャルが高まります。今後も、東京湾岸地域の将来の発展のため、更なる交通円滑化を図る湾岸軸の強化が求められています。

 首都圏での都市間競争における優位性の向上を目指して、各都市の持つ魅力を一層高めることに加え、河川や海岸、鉄道の沿線など、一定のつながりを持つ地域が連携し、地域全体としてのイメージアップを図ることなどにより、更なるステップアップが期待できる地域です。

注)東葛・湾岸ゾーンの「ゾーンの現状・特性」欄で数値を示す際には、次の市町村の数値を用いています。千葉市、市川市、船橋市、松戸市、野田市、習志野市、柏市、流山市、八千代市、我孫子市、鎌ケ谷市、浦安市

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